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茶農地見学会@牧之原市(2022年8月10日(水))

 今回は、「持続可能性と農業」を大きなテーマにして、牧之原市の2人の農家さんからお話を伺いました!


 1人目は主に釜炒り茶の生産・販売をされている柴本さんです。高校でお茶をはじめとする農業や食品加工について広く学んだあと、宮崎県で釜炒り茶の生産法と自家用茶の実態の調査を経て、現在牧之原市でお仕事をされています。お茶のイベントではいくつも賞を獲得されている凄い方です!

 柴本さんは、ご自宅のヤギさんと一緒に資源が循環する畑づくりをされているそうです。余計な肥料や薬剤は、周りの環境はもちろん、農場で育てているお茶の成長への悪影響にもつながりかねないものだそう。釜炒りや無農薬農法で他農家との差別化も可能だと考えており、ご自身のお仕事の持続可能性にも考慮されているのだと感じました。

 また、柴本さんはお茶の販売だけではなく、茶業に関する見学や体験等による「場」づくりもされているそうです。お茶の生産・販売のみにとどまらない革命的な方でした。


 2人目は、有機農法でお茶やオリーブの栽培をされている大石さんです。高度経済成長の中、人間の生活に直結する食べ物の問題を危惧し、ご自身で安心・安全な作物を作りたいという想いから有機栽培を始めたそうです。

 大石さんは、柴本さんと同様に、原発事故の汚染の影響で、自分が栽培した作物を処分しなければならなかった経験があります。それを契機に、自分自身の取り組みだけでは環境は守れないため、社会にも目を向ける必要があると強く考えるようになったそうです。農薬による汚染も、自分の畑では使っていなかったとしても他の畑で使われていればその土地に染み込んで影響を受けるようです。

 大手のペットボトルのお茶が売れ始めてからは、安価なお茶が多く売れるようになってきたそうです。原価が安いため農薬を使って大量に生産してもあまり儲けは得られず、お茶のみで生計を立てていく人は年々少なくなっているとのことでした。この状況を受けて茶農家を継ごう・続けようとする人が減り、現在茶農家の高齢化や人手・担い手不足が茶業の課題点になっているようです。


 お茶の魅力発見や購入促進など「お茶を売る」ための活動は盛んにされている一方で、それらを支えるはずの第一次産業の基盤づくりは不十分であると感じました。 今回の見学会は、地域の環境の持続可能性について考えつつ、茶業自体の持続可能性も考えることができてとても良い機会になりました。今日のマナビをSDGs同好会の今後の活動の中で活かしていきたいです。










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